孤独なエルヴィナ

夜中誰かの声がする
自警の意識は高揚し
不安を煽る報道の縋る先にはマジョリティ

間違い探しに興じては
羊は寄り添い気休めに
つまらぬ世界で僅かでも
何かの足しにして

冬枯れの季節
まるで右に傾くように
俗情に媚びる
母は血迷い

正義を掲げる声がする
惨めに漂うエルヴィナよ
異形の砦は焼き払え
同調圧力 付和雷同

冬枯れの季節
まるで弱者を庇護する様に
憎悪の共有
愚かな群衆

帰属を欲する声がする
悲嘆に暮れるはエルヴィナよ
被害者意識に酔いしれて
愚昧愚昧な応報感情
馬鹿の一つ覚え